遺産分割協議書作成の落とし穴!トラブルを防ぐためのチェックリスト
「相続人みんなで話し合いもまとまったし、もう大丈夫だよね…?」
遺産分割協議が無事に終わり、ほっと一安心されている方も多いかもしれません。しかし、その話し合いの「証」となる**遺産分割協議書の作成には、実は多くの人が気づかない“落とし穴”**が潜んでいます。
せっかくのご家族間の合意も、この書類に少しでも不備があると、後になって大きなトラブルに発展してしまうことがあります。最悪の場合、大切な手続きが進まなかったり、再びご家族間で争いになってしまったりすることも…。
「そんなことにならないために、どうすればいいの?」
この記事では、遺産分割協議書作成で特に注意すべきポイントを、具体的なチェックリストとともに司法書士がわかりやすく解説します。
あなたの協議書が完璧か、一緒に確認してみましょう。そして、この重要な書類を安心して作成するための、司法書士への依頼メリットについてもご紹介します。
「不十分な遺産分割協議書」が引き起こす、まさかのトラブル
「きちんと話し合ったはずなのに…」
そう思っていても、遺産分割協議書にわずかな不備があるだけで、想像以上に深刻な問題が起こり得ます。
❌ 不動産の名義変更ができない!?
不動産の表示(所在地、地番、種類、面積など)が登記簿と少しでも違っていると、登記申請が通らず、再作成や補正が必要になります。未登記家屋の扱いが不明確だと、後の手続きでつまずく原因になります。
❌ 預貯金が引き出せない!?
金融機関は協議書の内容を厳しく確認します。口座番号や支店名、名義人、相続人の情報が正確でなければ、払い戻しを拒否されることもあります。
❌ 「言った」「言わない」で関係がこじれる!?
口頭の合意は記録に残りません。**相続人同士で後から解釈が異なってくると、再びトラブルに発展するリスクがあります。
❌ 新たな財産や債務が見つかって困惑!?
協議書に**「後から財産や債務が見つかった場合の取り決め」**がなければ、そのたびに全員で話し合い直しとなります。
【保存版】遺産分割協議書作成のチェックリスト
トラブルを防ぐために、以下のポイントをしっかり確認しておきましょう。
✅ 1. 相続人全員の情報と同意の証明
- ✔相続人が一人も漏れなく記載されているか
- (代襲相続人や養子、非嫡出子等を忘れていませんか?)
- ✔全員が自署(直筆サイン)+実印押印しているか
- ✔印鑑登録証明書が添付されているか
✅ 2. 相続財産の具体的かつ正確な記載
- ✔【不動産】登記簿と同一の表示(地番、地目、地積など)
- 未登記家屋がある場合は、「課税明細書」や「公課証明書」に記載の事項を元に特定し、取得者を明確に記載しましょう。
- ✔【預貯金】銀行名、支店、口座種類・番号まで明記
- ✔【有価証券】銘柄、株数、口座番号など
- ✔【その他】車体番号、骨董品の特徴なども明記
✅ 3. 各財産の分け方(単独?共有?代償分割?)
- ✔共有の場合は持分割合を明記
- ✔代償分割がある場合は、金額・支払期日・方法を具体的に
- (例)「Aが不動産を取得し、Bに対し金〇〇円を〇年〇月〇日までに支払う」
✅ 4. 葬儀費用・死後の費用負担の明記
相続発生直後の費用をめぐってトラブルになることも。以下を記載しておくと安心です。
- ✔葬儀費用は誰が立て替えたか
- ✔どのように精算するか(例:相続財産から控除、全員で均等に負担、喪主がすべて負担 等)
- ✔遺品整理、納骨費用、初七日・四十九日などの法要にかかった費用についての扱い
✅ 5. 未発見の財産・債務への対応
- ✔債務(借金・未払い金など)についての内部的取り決め
- 遺産分割協議書で債務の承継を定めても、債権者(お金を貸している人など)には効力がありません。しかし、相続人間での負担割合を明確にする意味で記載しておくことは非常に重要です。
- ✔「本協議書に記載のない財産が発見された場合の扱い」
- (例:「発見された財産は〇〇が取得する」など)
【こんな方は要注意】遺産分割協議書でよくあるご相談
❌インターネットのテンプレートを使ったが、金融機関で受け付けてもらえなかった
❌不動産の表示が登記簿と一文字だけ違っていたため、登記申請が却下された
❌葬儀費用を誰が負担するか決まっておらず、兄弟で揉めた
❌書面がない状態で話がまとまり、後日**「そんな約束していない」と揉めた**
司法書士に依頼するメリット
相続手続きの専門家である司法書士は、遺産分割協議書作成について以下のようなサポートを提供します。
✔ 法的に有効な協議書を確実に作成
内容・形式ともに正確な書類を作成し、登記・銀行・証券会社などの手続きに対応可能な状態に整えます。
✔ 財産の調査や資料収集もお任せ
固定資産評価証明書、登記簿、口座情報なども含め、協議書に正しく反映されるよう調査・確認します。特に、未登記家屋の特定や、葬儀費用の取り扱いなど、見落としがちな点についても的確にアドバイスし、後のトラブルを防ぎます。
✔ 今後のトラブルを防ぐための条項の提案も可能
「あとから財産が出てきたらどうするか?」「費用をどう分担するか?」といった家族間で揉めやすい項目について、事前に条項を提案することができます。
まきの司法書士事務所では、相続手続き全般のサポートをします
「まきの司法書士事務所」では、名古屋市千種区を中心に、地域に密着した相続サポートを行っています。
- ?初めての相続手続きに不安がある
- ?協議書を作ったけど、これでいいか確認してほしい
- ?将来的にトラブルにならないよう、きちんと整理しておきたい
といったご相談も大歓迎です。一つ一つ丁寧に、誠実に対応いたします。
初回相談は無料です。平日夜間や土日祝の対応もご相談いただけます。
【事務所名】
まきの司法書士事務所
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